導水路
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導水路 2001年まで

 水は高きから低きへ流れる。そのような物理法則はまやかしです。小川はどこにでも無節操に流れていきます。
 2001年10月、改訂しました。






スペースサーバー
 宇宙開発のステータスと分析

 元日経エアロスペース記者、松浦晋也氏のサイト。このたび新装開店。
 この人が宇宙開発に賭ける情熱は大きい。1997年には自らの体調を犠牲にしてまで、「H−IIロケット上昇」(日経BP社)という啓蒙書を執筆された。
 元記者としての立場から、日本の宇宙開発を巡る報道の現況を憂いている。騒ぎ散らすばかりのマスコミに違和感を感じたら、ぜひこのサイトへ。


 野尻抱介リファレンスマニュアル

 今もっとも旬な本邦SF作家、野尻抱介氏のサイト。
 掲示板は宇宙開発と科学の牙城。見るのは簡単、書くのは入試。


 A Ray of Hope 冬樹蛉ホームページ

 コンピューター関係の会社勤めとネット活動の”かたわら”SF書評をこなしている、と自称なさっている、冬樹蛉氏のサイト。
 日記を読むときは口にご飯を入れていかないように。


 こだまのあとだま研究所

 掲示板荒らしとして一世を風靡したさる女性を観察するためのサイト。現在彼女の活動は下火であるが、ログを見るとかつての猛威がよくわかる。


Straight Out Departure

 北海道は丘珠飛行場のヘリパイロット、佐々木さんのページ。「ある1年のフライト日記」は現場ファン必読。


  航天機構

 宇宙関係の技術者、水城徹さんのサイト。
「宇宙戦艦システム設計」「やさしい宇宙機入門」など、まじめなんだかふざけてるんだか題だけではわからないだろうが、意外とまじめである。でも面白いから。


  SAC 宇宙作家クラブホームページ
 1999年8月より公開。宇宙に興味を持つ作家の集団。
 定義づけるとそうなるが、メンバーの幅はかなり広い。作家・漫画家・イラストレーター・技術者・ジャーナリスト・学者など。
 活動内容も、会員自身が宇宙に関する情報を得ることと、得た情報を一般に公開することのふたつの役割があり、その辺が少々分かりにくいので、まだ認知度はそれほど高くない。
 しかし、1999年11月のH−2ロケット打ち上げや、2000年2月のM‐Vロケット打ち上げなどの時には、早くも会員が直接現地におもむき、リアルタイムでレポートをネットに流すなど、アクティブな行動も始まっている。皮肉にもそれらの打ち上げは2回とも痛恨の結果となったが、逆にそのような時どこよりも速く正確な情報を流して、宇宙開発に対する確乎とした使命感を持つ団体であることを知らしめた。
 私自身はまだたいして貢献できていない。今のところそれほど宇宙に関わってもいないが、人の行く末は、このクラブが掲げるように、宇宙開発を進めるほうに流れて行くべきだと考えている。
 タイムリーな情報の有用性もだが、その理念を知っていただくためにも、ぜひ見に行っていただきたい。


 セチ・アットホーム 日本語ホームページ

 ようし、やっと百ワークユニット達成したぜ! 累計演算時間は2860時間。始めてから10ヶ月、飽きもせずよく頑張ったものだ。私はどこのチームにも属していないから、たたえあう相手もいない。とりあえず自分で自分におつかれさま。
 ということで、記念にこのページもリンク。なんのページかというと、宇宙人を探す計画のページである。


 セチ・アットホーム(SETI@home)とは、パソコンを使って宇宙からの電波を分析し、知的存在が信号を送ってきていないか調べてみよう、という計画である。
 おおもとのデータは、プエルトリコのアレシボ天文台にある300メートルの巨大電波望遠鏡が宇宙から拾ってくる。このデータをカリフォルニア大学バークレー校のコンピューターが小分けにして、インターネットで全世界に配信する。受信した人は自分のパソコンにそのデータを分析させてバークレーに送り返す。宇宙人の挨拶が電波に含まれていれば、その部分を計算した人間は栄誉ある第一発見者として歴史に名を残すことができる。

 というあらましは、まあここに来る方なら知っている人も多いと思う。
 しかし、私には疑問があった。
 データはワークユニットという単位で一度に一個ずつバークレーから送られてくる。しかしこれが、えらく小さいのである。一度にたったの350キロバイト、たかだか画像数枚程度の大きさしかない。最初に受信した時は、え、これだけ? と首をひねった。
 わざわざバークレーが全世界のパソコンユーザーに協力を依頼するのは、データが膨大すぎて計算しきれないからである、と聞いていた。なのに送られてきたのはやけに小さいデータなのだ。こんなもん、たとえ数十万個あっても、スパコン使えば1週間ぐらいで計算できてしまうのではなかろうか?
 しかしそのちっぽけなデータが、演算をはじめてみると、実に30時間近くCPUを占領するのである。怪しいことである。私は納得がいかなかった。
 これは実は、実際に協力者たちの演算能力を必要としているのではなく、ET探索のための機運を盛り上げるためのデモプログラムなのではないか? もっともらしい計算画面を表示しておいて、回路の中では、他のプログラムを重くするだけのいかがわしいルーチンがせっせと働いているのではないか?
 三日に二回のペースで送受信をくりかえしながらも、私は漠然と疑いを抱いていた。納得がいったのは、最近、野尻抱介氏の「SETI@homeファンブック」を読んでからである。

 データを一度調べるだけではなかったのだ。
 解析は、想定する対象(星とか船とか)の移動によって生じるドップラーシフトの除去と、混濁状態の生データを複数の正弦波に分離する高速フーリエ変換のふたつの過程を経ておこなわれる。腐った野菜ジュースを腐る前に戻して、さらにそこからトマトだけを分離するような作業である。トマトがもし見つかったら、その味見はまた別の専門家の仕事となる。
 しかしこのジュースはただの野菜ジュースではない。まず変質しているにしても、どう変わっているかわからない。さらにトマトが入っているかどうかすらわからないのである。
 だから、考えられる多数の「腐り方」を想定して、それにあった再生をする。それから、トマトが入っているか、ほうれん草が入っているか、あるいはしょうゆが入っているかと、何通りもの場合を想定して分析を重ねるのである。
 その組み合わせがものすごく多い。詳しいことは私も理解していないが、数字を見てたまげた。ひとつのワークユニットを解析するのに2000億回もの浮動小数点演算を要するというのである。一日50万円のリース料がかかるスパコンでもいいとこ一兆回毎秒の処理能力だから、一日頑張って処理できるのは40万ユニット、そりゃ世界180万人の人に助けを求めた方が安いし速い。
 それにしても、2000億回である。うちのへそ曲がりなパソコンにそんなことができたのがむしろ驚きだ。30時間かかっても仕方のないところだろう。

 そういうわけで、日ごろ力を持て余しているパソコンに、全力で働ける機会を与えてやりたい、という動機で参加している人もけっこういる。
 面白いのはグループ制である。チームを組んで処理数を競うのだ。バークレーでの集計により、所属しているチームが世界で何位なのかがちゃんと表示される。もちろんチーム内の仲間たちとも処理数を競うことができる。運動会としても楽しめるのである。
 かく言う私自身はしかし、どこにも参加していない。それで別にいいと思っている。人間同士争うのがこのプロジェクトの目的ではない、宇宙人を探すのが真の目的なのだからチームを組まなくてはいいではないか。――などと建前を言っておく。
 本音は別である。もし私が有意信号をヒットしたら――その栄誉は私一人のものである! どこどこのチームに所属する、などと前置きがつかないのである。個人小川一水がエイリアンのメールを受け取ったのだ!
 ……チームを組んでいる人たちより、ずっとあさましい考えである。私はそういう人間だ。いいじゃないかそれでも。(でも祝福してくれる仲間もいない……)

 まだやっていない人は、宝くじと思って是非やるべし。
 プログラムのインストールは、上記のホームページからボタン一発。適当にOKを押していけばすぐ終わる。
 負担にもならない。スクリーンセイバーにしておけば、あなたがパソコンを使っていないとき愛機が勝手に計算してくれるし、勝手に送信してくれる設定もある。24時間電源を入れておけばそれだけ速くもなる。電気代はかかるが。
 ちなみに、24時間作動でスクリーンセイバーモードの私は10ヶ月で100ユニット。パソコンを使うときだけスクリーンセイバーとしてプログラムを走らせている冬樹さんの場合は、2月末で17ユニットだそうである。機体の性能によって変わるが、本気でチューンナップせずに、ここ2年ほどの機体で肩の力を抜いてやる程度だったら、ケタが変わることはないだろう。
 また、パソコンを複数使うとか細かい補助ソフトを入れるとかして100ユニットを越えれば、もうその時点で世界の9割の参加者を抜いたことになる。私はいま世界1790925人中、177805位の位置にいる。一月はずっとパソコンが故障していたのに、こんなに上位である。なんだかえらくなった気分ではないか。
 一人じゃちょっと、という方には、個人的えこひいきで野尻抱介氏のチーム・イエロー・ドワーフ (Team Yellow Dwarf)をお勧めする。すでに7000以上のユニットを送ったつわものから、まだ一桁のビギナーまでいて、レースの楽しさが存分に味わえると思う。
 上で触れた野尻氏の本もおすすめである。ローカスから1900円である。とにかくいろいろおすすめなのである。
 せっかく何十万円も出して買ったパソコン、遊ばせておくのはもったいないでしょう?
(2000年3月)


ヘリコプターのある、生活。

 読んで字の如く、身近にヘリコプターがあったら便利だなあ、というページ。管理人は高積雲さんという方だが、実は東邦航空の現役パイロット。
 美しくおもしろくしかもためになるという、簡単なようで難しい条件をクリアしている。読まれると小川の作品のネタが割れるので行っちゃだめ。


  いとう文化堂

 北の大地北海道にそそり立つなんでも屋(メイン本屋)いとう文化堂のサイト。
 「初心者ぱそこん日記」「ダサいホームページ作成マニュアル」他いろいろ見所あり。ここのオーナーMIZ氏は、小川とアストロツインなのではないかという疑惑が出ている。
 なお、MIZ氏は2000年4月1日より、ウェブショップ「いとう文化堂」を開設し、電脳世界のシアーズ・ローバックを目指して通販に乗り出した。


  Pink Trash

 現役SM嬢のホームページ。攻撃力抜群で天衣無縫な日記がおすすめ。多分ここのリンクの中で一番面白い。内容は別にアダルトじゃありません。


 サポセン・コム

 パソコントラブルの苦情を受け付けるサポートセンターの人たちが愚痴を垂れあっている。確かにクレーマーってアホな人が多いが、見てるとサポセン人たちにも問題はあるぞ。一般人にはパソコンって難しいというのに。
 しかし面白いから紹介。


 田中哲弥ホームページ

 疲れるけれど面白い文で独自の境地を切り開く、SF作家田中哲弥氏のホームページ。最近日記はとどこおりぎみのようだが、構わないから過去ログを読んで下さい。そして信じること。後は保証しないが。


 医学都市伝説

 膣痙攣で物体が抜けなくなることについての考察とか、解剖実習中に壁に耳を張りつけて遊んだ学生が退学になった話とか、そういうまことしやかなうわさを大量に紹介しているページ。
 ネタのわりに考察が深くて、賢い人間もこういうアホなことを考えるんだ、と多いに力づけられる。


 裏日本工業新聞!!

 タニグチリウイチ氏のページ。SF業界の観察日記。濃すぎて三日にいっぺんぐらいしか分かる記事が出ないが、それでも膨大な分量に脱帽。一月に原稿用紙で五百枚ぐらい行くんじゃないか。


 CNN.co.jp こぼれ話

 解説はいらないと思う。たまに見てください。おもに日記のネタにしていることは秘密。


 腹藝春秋

 ここの「二人の会話」というネタは、おもしろすぎてチェーンメールになったこともある。月1回発行のネット雑誌。ちょっと電波入ってて愉快。小川は「週刊少年イヤッホー」の完結を心待ちにしている。一番好きなのは「はらだしおにレコード」だけど。


 CBCお天気情報

「ひまわり」からの画像がほぼリアルタイムで見られる。近所で雨が降るかどうかという予測には完全に役に立たないが、なんとなく神になった気分になれる。台風の時に見ると楽しい。




 なんにでもついぞろぞろ解説を入れたがるのが、私の悪い癖である。結果として、リンクの件数が呆れるほどショボい。
 追って増強していく予定なので、ご容赦を。


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