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三日目 クルミまんじゅうとコーヒー飴 2009年11月4日

午前中は大邸(テグ)市の市場を歩き、午後はソウルへ戻って繁華街の明洞(ミョンドン)を見ました。

07:00 起床
08:28 慶州駅発、東大邸駅へ向かう
09:55 東大邸駅着
10:40 大邸西門市場をあるく
12:34 市場を去り東大邸でソウル行きKTXに乗る
14:45 ソウル着、宿へ向かう
16:10 東大門の迎賓ホテルへ投宿、休憩
17:30 再出発、近所で夕食をとる
19:00 明洞実弾射撃場にて拳銃発砲を体験、明洞を歩く
21:00 ホテルへ戻るが、体調悪化




07:00 起床する。寝ている間に身ぐるみはがされたりはしていなかった。
虫などもおらず、快適に寝られた。

身支度をして階下へ降りる。フロントには人がおらず、キーを置くだけで出た。
駅へ向かう途中の道で店が開いていたのでギョーザを買う。
8個2500W。きのう釜山で買っのと同じものだが、調味量は日本風の黒っぽい醤油だった。
日本人観光客向け?

今日はソウルに宿を予約してあるので、そこへ向かう方向で行程を考えなければならない。本によれば大邸(テグ)市に大きな市場があるとのことだった。家族への土産が買えるかもしれない。見ていくことに決める。



08:00 慶州駅舎で大邸(テグ)行きのチケットを頼むと、東大邸(ドンテグ)止まりの切符を出された。韓国では乗り換えがあるとき、全線通しのチケットを買うことはできない。列車一本ずつ分けて買わねばならない。

コレイルのプラットホームの電光表示は、ハングルと英語が交互に出る。
アルファベットの韓国発音は日本とちがうので注意せねばならない。
「Dongdaegu」は、ドンダエグではなく、これでドンテグと発音する。
「プサン」は韓国人もプサンと発音するにもかかわらず、英語表記は「Busan」である。



韓国ジュース。ペットボトルは1700〜1200W、缶ジュースは250cc缶が700Wだが、1800Wのプレミアムコーヒーもあれば、500Wのどんぐりジュースもある。スタンダード価格というものがないらしい。

手洗いを探して入る。韓国のトイレは、ここまで体験した限りでは、ほぼ日本と同等の清潔さだった。

トイレを見つけたらこの先のトイレ事情を考えろ。
それから、いま時間があるかどうかを考えろ。
いま行きたいかどうかを考えるのはその後でいい。
という旅人ジョークのようなものをなんとなく考え付く。



ムグンファ号がやってきた。ムグンファとは韓国人が大好きなムクゲの花のこと。
KTXが新幹線に、セマウル号が特急にそれぞれ相当し、ムグンファ号は急行の扱いである。



ムグンファ語のインテリアはセマウル号より落ちる。
日本の100系新幹線ぐらいの感じ。
08:28に発車。ベルが鳴るわけでもなく静かに出て行く。車内にいると何も聞こえない。



09:30 ハヤン駅で迷彩服の兵士が乗ってくる。
みんなマスクをして、翼と十字架を組み合わせた意匠のワッペンをつけている。
通路側の席だったので外を見るでもなく本を読む。
この旅に持っていったのはイザベラ・バードの「朝鮮紀行」と、逢空万太の「這いよれ! ニャル子さん」の二冊。

09:55 東大邸駅に着いた。鉄の引き戸をあけて降りる。


東大邸駅はまたもピカピカの新築だった。
都心の大邸駅に対して、郊外線の集中するターミナル駅という感じ。北と南を結ぶKTXもここで止まる。

大邸市はソウル、釜山に次ぐ韓国第三の大都市である。
かつて朝鮮戦争で北朝鮮軍が怒涛の攻勢をかけてきたときも、大邸は敵軍の中で孤島のように生き残って耐えたため、人が集まり、戦後大発展したそうである。
橋上にある東大邸駅からは、繁華な市街地が見える。



ところで東大邸では迷彩服を着た兵士を大勢見かけた。
友人らしい兵士と出かける者、母親らしい婦人と会っている者、また恋人と抱き合っている者もいた。
近くの基地の休日にでも当たったのかもしれない。
彼らは空挺のワッペンや第201号という徽章をつけていた。
wikipediaには韓国陸軍第201特殊空中襲撃旅団(空中襲撃)という部隊名が載っている。
これがそうなのかどうかは知らない。



10:15 地下鉄で町の中心へ向かう。
大邸地下鉄はチケットではなくトークンが出る。
近距離は1100W。



ころん。


列車もピカピカである。
各地のピカピカ具合からして、これらのインフラはここ10年でいっせいに猛然と建設されたんだろう。

10:23 車両に乗ったとたん、白スーツに金時計のおっさんがバッグからバンソーコーを出して口上を述べ始める。行商だ。
みんなだいたい無視していたが、親子連れが一組反応して、子供に1000W札を握らせて追いかけさせた。しかし子供は間に合わず、照れくさそうな顔で戻ってきた。

10:32 半月堂駅で乗りかえる。


10:40 西門市場駅に到着。うす曇りで歩くにはいい天気である。
十字路を北へ向かって歩き始める。



大通りの歩道に露店が並び始めた。


にんにく売り。


しょうが売り。


錠前売り。というか錠前屋。


高麗人参と雑穀屋。


お団子屋。


そぞろ歩く通行人をバイクがおびやかす。


右のパンケーキがおいしそうだが巨大すぎて買えなかった。
左は有名なポンテギ。カイコのさなぎである。
炒って食べるらしい。一杯2000W。


ここまでが序の口で、大きな市門の向こうに本物の市場街が延びる。


魚屋。


アーケード。人も店主も商品もけっこう多くて、すでにメインの時間が終わったのか、それともこれから始まるのか、よくわからなかった。


ひもの屋。ひものばかり山のようにある。
ナッツと干し果物の店があって、小売もやっているようなのでおつまみに買おうと思ったら、ポテチぐらいの袋のクルミが一万ウォン、スモモが二万ウォンだと言われた。
それぞれ800円と1600円だ。いくらなんでもそれはない。
値切るほどほしくもなかったのでスルー。



自転車と見せかけて……。


原動機つき自転車でした。
登録がいらないのをいいことにフリーダム。



魚屋通り。
韓国人もけっこう魚を食べる。



何かいる。


ニャー。
売り物ではない。


薬草屋。


キジ。これはちょっとびっくり。


パジャマ屋で妻に土産を買う。12000W。



スリや巾着きりに遭っていないことを確かめつつ、二時間ばかりぐるぐるまわった。
とても全部はまわりきれず入り口に戻ってきた。
歩道橋の上にも露店の群れ。
いろいろ雑で適当で、生きやすそうでうらやましくなる。



腹が減ったので揚げパンを買う。
5個1000W、80円。お安いうえにメチャクチャうまい。
韓国で二番目においしい食べ物であった。

要するに日本と同じものをおいしいと感じているわけだが……。



この市場には家族の土産を来たのだった。
妻には服を買ったので子供にはおもちゃを探す。
文房具屋でおもちゃのピストルを見つける。2個6000W。
これが後にトラブルを呼ぶ。


12:00 ソウルへ向かうべく市場を離れた。
地下鉄では電動車椅子をよく見かけた。手回しは見なかった気がする。

12:15 一号線で、見事な青緑のチョゴリの50代婦人女性を見かけた。結婚式?

12:34 東大邸駅に戻り、KTXチケットを購入する。
駅コンコースにPCがある。15分500W、40円。
デジタル迷彩の米兵二人を見る。HEAPSとCOMPEANという名前だった。在韓米軍だろう。レンジャー教官か。



さて、KTXに乗って一路ソウルを目指したわけだが、後ろの席に「倒していいですか」と日本語で声をかけたあと、しばらくして「にほんじんですか」と聞き返された。
後ろにいたのは、二人の陸軍兵。「これたべますか」とクルミまんじゅうをくれた。
ありがたくいただいて、お返しにのど飴を渡し、少し話をする。

二人はキム・ズウエンとチェ・ジョンサクといった。例の201部隊所属らしく、胸と帽子には降下兵の証であるパラマークや、「特攻」「テ拳(テコンドーの意だろう)」などのワッペンをつけている。技能証だろう。
キムのほうは大阪に二年いたことがある。それで少し日本語が分かる。これから友達同士でソウルヘ遊びに行くのだという。
テグの基地にいるのか、休日なのかと聞いてみたが、ベースもホリデーも通じなかった。
生年を聞いてみると紙に1990と書いた。まだ19歳だ。最初は25歳ぐらいに見えた。
写真を撮っていいかというと快諾してくれたうえ、手持ちのポラロイドまでくれた。

韓国軍上層部がこれを見て、「得体の知れない旅行者と気安く話すとは何事か」と二人を叱るといけないので、顔を出すのは控えておく。


14:45 ソウル着。
今日の宿である迎賓(ヨンビン)ホテルの場所を調べていなかった。わかることはわかるが、地図はPCの中であり、PCは荷物の底に入れてしまった。出すのがわずらわしくて、駅のインフォメで尋ねる。
インフォメのおばさんはホテルへ電話したのち、地下鉄で東大門運動場駅へ行けと言った。
そのようにすることにする。

ソウル地下鉄に初めて乗る。近距離券は1000Wで、デポジット500Wが乗って1500Wとなる。
地下鉄ソウル駅ではたすき姿の駅員にノーフォトと言われた。旅行中、写真ダメと言われたのは、こことミョンドンの屋台だけだった。

東大門駅で降りてうろうろするが、ホテルが見つからない。
もうこのころには相当疲れており、知恵もなく路上でボーッとしていたら、インフォメーションセンターの看板が目に入った。ただ、路上のインフォメというよりは、なにかの施設に付帯する案内所のようである。
はたして入ったものかどうかとうろうろしていると、外から帰ってきた職員が声をかけてくれた。



このオペレーターは迎賓ホテルにもう一度電話して位置を聞き取り、わざわざ小川をインフォメーションセンターの屋上まで連れて行って、あっちあっちと示して道順を教えてくれた上、コーヒーと飴まで出してくれた。
カタコトの日本語と、上手な英語を話す。以前日本にいったとき、大変親切にされたので、日本人は好きだと言った。
彼女はソウルのここにある、DDP・東大門デザインプラザの案内嬢なのだが、このプラザは案内所だけ先にできあがってしまって本体がまだ建設中なので、ヒマなようだった。
名前はウー・ミンヒ、またはミニー・ウーといって、とてもチャーミングな女の子だった。

韓国人はその気になるとメチャクチャ親切であると地球の歩き方に書いてあったが、まさか実体験できるとは思わなかった。


しかしその後さらに迷う。韓国人は、右折左折直進の相対指示で道を教えてくれるので、いったん分からなくなるとリカバーのしようがない。
絶対指示、すなわち地図に場所を書きこむほうが助かるので、ミニーに地図を見せて書いてもらおうとしたのだが、彼女はそんなもんシカトしてゴー・ストレイト、アンドターンライト、と教えてくれたのだった。

16:10、迎賓ホテルが地球の歩き方の地図に載っていたことが判明。
これまでの苦労を反芻し、ぐったりする。
歩いて5分で到着した。
料金は日本からの予約時に支払済みで、46米ドル。
フロントでは日本語が通じた。


中の設備は、昨日の慶州荘をまさにそのまま2500円分高くしただけ、という様相だった。
ただ、廊下がむやみと薬草臭いのが不思議だった。建物内にサウナがあるせいか。 あまりに疲れていたので、先に入浴して1時間ほど休んだ。
それからバックパックが土産で一杯になってしまったので、替えの下着をほとんど投棄した。



17:30 再出発する。目的地はソウルのナウなヤングにバカウケのストリート、明洞(ミョンドン)である。
しかしホテルを出てすぐのところで、この店を見つけた。ラーメン屋である。
うまい韓国ラーメンを発見したい、という呪いが発動する。
先に腹ごしらえをしたほうがよいと思い、店に入った。



17:45 メニューはこんな具合である。左下の品を指差して頼む。
頼んだ後で、これが冷たいのか熱いのかわからないということに気づく。
店の奥さんを呼んで、ホットかコールドかと聞くが、通じない。
メモ帳に「熱」と「冷」、「火」と「氷」を書くが、これもだめだ。漢字はもう使われていないらしい。
運を天に任せて待つ。

店内に客はあまりいない。奥さんとそのお姉さんぐらいの、二人の40代女性店員だけである。小川が入ってしばらくすると、一人だけ作業員が来て、黙ってタンタンメンっぽいものをすすっていった。
旅行中、韓国人が食事をしているところをほとんど見なかった。彼らのスタンダードな食事時間はいったいいつなんだろうか。




この手の店では、金属コップに金属箸と金属スプーン、というのが定番らしい。
これは、しろめ(スズ合金)かな。


そしてこれが出てきた。少なくとも冷たくはない。
その正体は、たとえて言うならば、塩ハマグリそうめんゴーヤ入り、であった。
むやみと磯臭い香り。辛くも苦くもない、ぼんやりした味。噛み切れない麺と、手の疲れる金属箸。
ひとことで言うなら、微妙だった。
一応食べ終えて店を出たが、ちょっと勝利とは申せなかった。
代金3500W。



19:00 地下鉄で二駅のところにある明洞へ到着。明洞実弾射撃場を目指す。
ここは読んで字のごとき場所で、拳銃を撃たせてくれる。
小川は実弾を撃つのが初めて。
地下鉄八番出口徒歩三分。立体駐車場の12階へ登る。



カラオケボックスを思わせる待合室。
女性インストラクターが日本語で受付をしてくれた。



メニューを渡される。自分の後から、三人組の日本人女性旅行客もやってきて、いっしょにレクチャーされた。
インストラクターはそれぞれの銃を、「どんな映画に出てきて、俳優の誰それが使っていた」という形で紹介してくれたが、あまり聞かなかった。
ワルサーPPK、SIG SAUER P226、デザートイーグル、S&W64を選択した。
これらの銃の特徴を分かりやすく言うならばそれぞれ、ポケットピストル、自衛隊制式銃、厨二病全開の巨大銃、ごく普通のリボルバー、となる。
先払いで14万W、11200円を払う。

男性インストラクターに、トカレフを止められるという防弾ベストをつけてもらい、イヤーパッドとゴーグルを装着する。防音扉を通って射撃ブースに入った。
ブース内では撮影禁止だったので、写真はない。
銃はインストラクターが装填し、ブースの前に渡された物干しロープのような紐に金具で固定する。客はそれをつかんで、前方に撃つことしかできない。
インストラクターがターゲット用紙を天井のレールにぶら下げて、前方へ送り出す。距離はいくらか調節できるが、いちばん近い7メートルからそれぞれ10発ずつ撃った。

どれも思ったより当たらなかった。反動が大きい。
理屈では、とにかく弾丸が銃口を出て行くまで支えてやれば、弾はまっすぐ飛ぶはずだが、それより早く反動が来る。それに銃自体が重くて、持っているのが疲れる。
小川の手首の細さもあって、着弾はばらついた。

 PPKとP226はそんなに印象がない。うちにあるBB弾のエアーガンよりずっと重いな、と思ったことだけ。体を鍛えて、修練を積んだら、当たるようになるんだろう。
 デザートイーグルはひどい銃で、10発中3発が排莢に失敗してジャムってしまった。残りも、一発撃つごとにスライドを手で叩いて戻してやらなければならなかった。弱装弾なのかと思ったが、そうでもなかったらしい。
ただ、当たることは当たった。ペーパー上の人影の腹から額までの間に、9発を入れた。
 最後はS&W64を頼んだつもりだったが、射撃の後でインストラクターから聞いたところでは、ルガーKGP141だったと言う。このあたり、流れでさらさらと撃ってしまったので、どちらだったのかわからない。一丁撃つごとにきちんとメモしていくべきだった。
ともあれリボルバーは、ダブルアクションでは全然当たらないということがわかった。7メートルでの着弾が、実に直径50センチもの範囲にばらついた。シングルアクションではややましで、20センチ程度に収まった。




射撃後に外へ出て防具を外し、写真を撮ってもらった。
ずっと重たいザックを背負ってきたので、猫背になってしまった。
レジへ行き、ペーパーの弾痕を採点してもらう。
PPKが83点、SIGが90点、DEが84点、リボルバーが81点であった。
何度か三連射してみたが、ほぼ一発ずつ狙ってこれだ。
素人がいきなり持っても、人を殺すのは難しいと感じた。



ブースの周囲の壁は観光客の落書きで耳なし芳一状態になっている。
このことには、かえって写真を見てから初めて気がついた。
このときすでに、かなり消耗した状態にあった。


射撃場を出て夜の街を歩く。
明洞は東京の盛り場に勝るとも劣らないにぎわいだ。
ベルギーワッフル模様のオシャレな板クレープ、ハチミツストロベリー味を買って食べる。1000W。



居酒屋やバーが少ないように思えた。あるいは平日だからかもしれないが、酔っ払いをほとんど見ない。歌舞伎町に乱立しているような風俗店もない。
この点では日本のほうがずっと野蛮である。
そしてこの一帯には二次キャラ、萌えキャラの看板がまったくない。
ここだけでなく、旅行全体を通して、PC房のラグナロクとリネ2のポスターを除けば、二次元キャラをまったく見なかった。
韓国には萌えは少ないか、希少である、という考えに達する。



ヤソ天国不信地獄の人が、スピーカーを置きビニール小屋に入って陰々と説教している。

allenKTという企業名をよく見かけるが、なんなのだろうと思う。


肉が食べたくて5連ソーセージ3000Wを買うが、先頭の二本を食べただけでくどくなって食欲をなくす。前にも書いたが、韓国の食べ物はキムチ以外の辛味に乏しくて、味がボケて感じる。
この潰しの利かない肉塊をどこへ処分するか、という難問を抱えて歩き回る。


体調不良を自覚し、撤収にかかる。
途中、化粧品ショップで土産を一瓶買ったところ、店員から、目も合わせない口も利かないというひどい扱いを受けた。この旅でいちばん不愉快なできごとだった。
空中襲撃の二人とミニー・ウーと、その他多くの親切だった韓国人に免じて、店名を挙げるのはやめておく。
それにたぶん、女の子ばっかりのキラキラしている店にダウンとバックパックで入っていったこちらにも罪はあった。




 ホテルへ帰りつくと、どうも洗っていないシャツのせいでいやな顔をされたのではないかと思えてきて、一枚きりの長袖シャツを風呂場で洗った。しかしこれは失敗だった。

22:00 体調がなお悪化する。喉が痛い。発熱の兆候大。肩が冷たい。
長袖を洗ってしまったので、羽織るものがない。ダウンを羽織っていたが、たまらず布団に入る。
タオルを肩にかけたり、肩をぐるぐる回したりして、なんとか体温を正常に持っていこうとする。発熱してはいないのに(額が冷たい)暑くてものすごく汗をかく。これはやばいと思う。この後は一日だけだから、最悪でも他の予定をあきらめて、朝イチで空港へいけば帰国できるだろうが、もしインフルエンザだった場合にはどうなるのか。不安がぐるぐる回る。
とてつもない量の汗をかく。布団がぐっしょりと濡れる。
だが日本ならベトベトになってしまうところなのに、ここでは布団をはぐとすぐ乾く。
室内の乾燥が半端ではない。飲み物を飲みまくり、マスクをして眠る。

01:35 目が覚める。洗って床に敷いておいたシャツが、薄い布地ではないのにもう乾いている。床暖房と乾燥の威力が凄まじい。
ここで、乾いた長袖に腕を通すと、嘘のように体調が好転した。だいぶ楽になったので本を読み始める。

03:00 読書をやめて眠る。



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