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小川遊水池管理事務所


[11:00 2004/09/28 火]
・竜頭蛇尾

 今朝、病院に行ったら、昨日と違う医師が、
「え、飲み薬もらってないの? 飲み薬でいいよ、点滴いらない。そんなに痛まないみたいだし」
 とのたまいました。
 ……なんか、こんなに簡単な盲腸って情けないんですが……。


[20:52 2004/09/27 月]
・変な腹痛

 なかなか収まらない変な腹痛が気になって医者に行ったら、盲腸炎でした。

 えらい、俺の盲腸! というより盲腸様! よく三巻が終わるまでこらえた!
 検査の結果、薬で散らすことになったので、手術はしないで済むようです。手術というものをしたことがないので期待したのに、残念。
 以下、ドキュメンタリー風に。

 25日 夕食後、胃もたれの感じ。食べすぎかと思いつつ、午前2時に寝る。

 26日朝 7時起床。胃もたれ継続。一晩寝て収まらない腹痛は初めてなので、この時点で違和感を抱く。若干の吐き気もあり。征露丸服用。さらにソルマック内服液も服用。
 知人と刈谷で開かれた名古屋コミティアへ。おなか痛いおなか痛いと言いながら歩き回って普通に朝食・昼食をとる。満腹感と胃もたれ具合が相関しなかったので、ますます違和感。ついでに刈谷交通公園でお子様に交ざってジェットコースターにまで乗った。
 帰宅してから夕食をとって寝る。

 27日朝 8時起床。まだ痛い。子供を送ってから本を読んでいて、はたと疑惑を抱く。痛みが右下腹部へ移動している。ググって見ると、胃もたれ→右下腹部コースは確かに盲腸炎(虫垂炎)のようだ。ただしネットの体験談ではみんな激痛にのたうち回っている。俺のこれ、普通に歩ける程度の痛みなんだけど……。
 近所の医院の開く午後4時まで、仕事してすごす。

 4時。医院で診察を受ける。触診と超音波検査ののち、盲腸ですねと言われる。超音波画像に出た虫垂の大きさは22.5ミリ。たいしたことはないようだが、市民病院へ転送になって紹介状を渡された。診療費、国保三割負担で3340円。  自分で車を運転して移動する。

 5時。一宮市民病院救急外来にてもう一度触診、やはり盲腸くさい。検査をすることに。
 まず処置室で血液検査の採血。右手首外側にラクトリンゲル500ccの点滴を開始。(歩けたけど)車椅子に乗せてもらってCT室へ。CT機はGEメディカルシステムの機体。機体のベッドに仰向けに寝かせられ、膝を山型の台で持ち上げられた姿勢になる。服はズボンを膝まで下げられたのみ。腹に毛布。そのまま足からCT円環部に飲み込まれる。一度目の走査は連続移動。
 走査後、点滴チューブから造影剤を入れられる。問診時に投与同意書にサインした。造影剤はモイオパーク、95cc。体が熱くなる、と聞かされていたけど、注入されるにしたがってほんとに右腕から左半身へと順番に熱くなって楽しかった。
 二回目のCT。今度は5センチ刻みの断続移動で、そのたび息を止めるのがちょっと大変。この後で造影剤の種類など質問したのだけど、医師と技師で答えが違ったのが変だった。あとでカルテを覗いて確認。
 終わると車椅子でまた処置室へ。今度はベッドに横になる。点滴続行、抗生物質を打つためのアレルギー反応検査の注射を二本。皮内注射なので痛いですよ、という看護師の言葉通り、痛い。左手皮膚、蚊に刺されたようにぷっくり膨らむ。あ、同意書はこれのためだったか?
 また車椅子で診察室へ行って医師と話す。血液検査の結果、白血球が少し多く、あともう一つ何かの数値が高かった。教科書的な盲腸の症状だと言われたが、ここでも盲腸と断定はされなかった。大腸の憩室や回腸の炎症の可能性もなくはないらしい。
 ベッドへ戻る。アレルギー検査は陰性だったようで、点滴チューブに抗生物質のパックもつながれる。ロセフィン1mg、生理食塩水100ccに混ぜて投与。
 約2時間後、点滴終了。体調と痛み、変わらず。診療費12930円。CT使うとこれぐらいなのか、と別段不満にも思わず。帰宅する。
 あと2、3回の通院点滴が必要だそうだった。


[0:21 2004/09/22 水]
・復活の地三巻ステイタス

 脱稿。
 まだ集中力が解除されてなくて、気がゆるまない。
 編集氏は意地でも10月刊行を目指すそう。
 達成できたら氏と前嶋さんの功績です。私今回、引っぱっただけ。

 三巻の長さは二巻の1.2倍になりました。


[21:40 2004/08/28 土]
・大どんぱち

「小川さん明日富士山行きません?」
 昨日、某編集氏から突然のお誘い。陸上自衛隊総合火力演習のチケットが手に入ったとのこと。ちょっと迷ってから、行くことにする。
 でも夕方天気予報を見たら馬鹿でかい台風が近づいてて、しかも御殿場のあたりは降水確率100%の予想。涙を呑んでお断りの電話を入れる。

 今日になったら台風は九州へ。御殿場の天気は持ちこたえて無事決行されたそう。50周年記念の派手なやつだったのに……泣けた。

 その代わり、今日は一宮市花火大会の日。まあいいや、戦車のどんぱちは見られなかったからこっちでお茶を濁すか、口径はこっちのほうが上だと思いつつ、歩いて15分の木曽川へ家族と一緒に出発。
 そしたら……

(※花火の写真があったんですけど、サーバ容量が足りないので削除。18:04 2004/10/20)


 音圧で揺さぶられるぐらいの迫力でした。川原で見るとさすがに違う。
 帰ってから調べたら総数三千発、スターマイン12基に15号玉4発を使用したそう。
 15号玉とはいかなるものじゃと検索してみると……一発約30万円、直径15寸?
 大和の主砲じゃないか。やー、これは総火演と比べても遜色ないな。

 来年は取材しようかと思い始めました。


[0:45 2004/08/23 日]
・SF大会より帰還

 レポートはひとまず置くとして。
 第六大陸(1・2)が、第35回星雲賞日本長編部門を受賞しました。
 読者の皆さん、ありがとうございます。また、編集氏とイラストの幸村さんにも感謝します。
 はい、写真。――今回の星雲賞副賞は岐阜提灯二個でした。四つあるのは某同時受賞の方の部屋でコラボレーション撮影したから(笑)

 それと同時に暗黒星雲賞もいただいてしまいました。これは、大会中(いろんな意味で)ウケた人の賞です。星雲賞と暗黒星雲賞の同時受賞は珍しいと慰められましたが、どんな顔すればいいのだ。

 そして、受賞を知らされた先月末から今まで浮き足立っていたので、仕事がむにゃむにゃな状態になっています――と言い訳。


[22:13 2004/08/20 金]
・復活の地三巻ステイタス

 紆余曲折。
 進んだり戻ったり。まだ道半ばというところ。二巻書いてる最中に既定のプロットをかなり無視したので、実質上プロットなしで書いてるのだ、今……。

 そして明日はSF大会。会場までスクーターで15分なので、気軽に行って来ます。


[12:18 2004/08/03 火]
・復活の地二巻UP

 驚異的なスケジュールで完成。
 いつも通り紹介記事を作成して遊水池にアップ。――したのだけど、bk1に商品がおいていなくてリンクが張れない。アマゾンはあるのに。
 書き上げるのが遅い私が悪いんだけど、客として買いに行くときも、最近はbk1よりアマゾンのほうが使いやすく感じる。人手が違うんだろうか。


[2:10 2004/07/30 金]
・ほったらかしなので

 ここ数ヶ月で撮った写真でお茶を濁しておく。

 4月、岐阜県東濃鉱山へ取材に行ったときに撮った、ウラン鉱脈の写真。
 正確にはアンダーソン石――Na2Ca(UO2)(CO3)3・10H2O――という化合物。ブラックライトの下でそれはそれは美しく輝いていました。同行の野尻抱介さんが手製の簡易ガイガー管を近づけたところ、ぴーぴー鳴りまくり。おー崩壊しとる崩壊しとる。
 でもこの鉱山は埋蔵量が少なすぎて、掘っても元が取れないそうでした。



   6月、豊田産業技術記念館で撮った織機。
 正式名称はトヨタエアジェットルーム610-D。最新型の一つ前の機体です。
 詳しいスペックは不明――織機の性能を理解する知識が足りなかったので。でも、この日記で以前紹介したご近所工場の織機とは、織る方法からして違いました。
 ご近所のは、糸を巻いたシャトルが左右へ往復する式。しかし織機界にはその後にレピア式というのが出現。これはシャトルの代わりにカニのはさみのような部品が左右から飛び出して、中央で糸の先端を受け渡すという機構。シャトルという「糸巻き」を動かす必要がなくなったので、これだけでも効率アップ。
 しかし技術はさらに進んで、その後にエアジェット型というのが出現しました。これはもう左右動する部品がない。高圧空気で糸を飛ばしてしまう。写真の織機はその型です。
 作動音はこう――プシュシュシュシュシュシュシュシュシュシュシュシュシュシュ――もう音だけで、シャトル型との性能差が歴然とわかってしまう。

 ちょっと調べたところ、やはりこの手の高性能織機はほとんどが中国などへの輸出用に作られているようです。そして国内ではいまだに30年前のギッコンバッタン型が動いている。
 産業の空洞化って、こういうののことです。しかし、たとえば補助金をつけて国内零細工場に高性能型を買わせるのが正しいかというと……そんなわけはない。前時代的なアウタルキー主義になっちゃう。製造業はコストの安い国に流れるのが必然……。
 労働者への仕事の提供って、SF的にももっと考えてみる必要を感じました。



 今月、大井川鉄道。
 今度、鉄道物を書くつもりなので乗ってきました。
 最も強い印象は、「熱い」。蒸気機関車って、ほんまにものすごい熱を発散して駆動してるんですね。そりゃ効率も悪いわ……。
 いや別の意味でも熱いですが。見てるだけでメチャクチャ興奮したもん。
 私は2ストのスクーターに乗ってるんですが、最近2ストバイクが絶滅しかかっていることを知って、必然とはいえ寂しくなりました。機関車も同じ。こういう滅んでいく技術が立派に機能しつつ生存しているのは、理屈を超えて嬉しいですね。

 この辺のネタ、きちんとレポートにしたいんですが、時間がないのなんのって。


[23:59 2004/07/01 木]
・映画「デイ・アフター・トゥモロー」を見る

 誰かエメリッヒに断熱圧縮を教えてやってくださいとか、樹氷の向きが逆だよとか、なんか懐かしいと思ったら発想がパタリロのスターダスト計画だとかの、ツッコミはまあ置いといて。

 これ、「うちらアメリカ人が土壇場で羊のように粛々とリオグランデ渡る映画作ってみたよ。みんなこんな風に理性的に行動できるといいね。本当に起こったら軍隊総出で大侵略だけど」っていう自虐だと受け取っていいんでしょうか。
 エメリッヒにそんな自覚はない、って私が逆ツッコミ受けそうだ。
 日本で同じことが起こったら、というかどこの国であっても、まさにそういう時こそ軍隊による外征が強力に正当化されると思います。カルネアデスの舟板で。ID4であれだけアメリカよいしょーしたエメリッヒなら、そうすればよかったのに。軍隊がメキシコ人ばしばし殺しながら南下して、抗議するメキシコ首脳に「俺たちだってこんなことやりたくないんだよ!」と泣き叫びながらズドン。
 ……あ、作風違うか。

 序盤、一体どんなカタストロフィが起こるのかよくわかりませんでした。もともと気象や環境問題ってそういうものですよね。何がどうしたからどうなる、の因果関係がわかりにくい。この映画、そのわかりにくさをうまく利用していました。利用したというより、やりたいSFXをメチャクチャにつなげたら、気象のわかりにくさとうまくマッチした、という感じかな。
 その意味でこれはホラーです。論理不整合をもって人を怖がらせている。

 環境問題をテーマにするなら、初代主人公・二代目主人公・百三十五代目主人公ぐらいを順に登場させて、超ロングタイムスケールでじっくりと地球の変動具合を描くというのが正統派だと思いますが、それをわずか数日でやっちゃう強引さがアメリカだなあ。さすがは目の前で勝負がついてくれないと納得できないインディ500の国だわ。6週間でも予想が甘すぎた、って台詞には呆然としました。

 それはともかく、見て損したか得したかというと、まあ面白かったです。ドリームキャッチャーより百倍はまし。
 それと父子対面シーンであっさり泣けた自分が面白かった。なんか激しく父親化してるな俺。


[0:10 2004/07/01 木]
・日記改造

 数ヵ月単位で分けることにしました。
 今までの分はまとめてkanri.htmに残してあるので、リンク修正はなしでけっこうです。